台北 — 日本のマンガと同じ市場で競う台湾作品

2026年2月5日から7日まで台北に滞在し、台北國際書展、動漫節、Fancy Frontierを回りました。大型書店にも足を運び、マンガの売場やランキングを見てきました。

台湾の書店では、日本のマンガが非常に大きな存在感を持っています。売場でもランキングでも日本作品が目立ち、読者がマンガに求める基準にも強く影響しているように感じました。

そのため、台湾のオリジナル作品は、日本作品とは別の市場で売られているというより、同じ読者を相手に競っているように見えます。その中で、台湾の歴史や文化を題材にするなど、日本作品とは異なる特徴を出そうとする作品も目につきました。

人材育成への公的な支援も充実しています。中央政府、地方政府ともにマンガ家の育成に関心を持ち、さまざまな支援制度があります。一方で、マンガに特化した教育の仕組みについては、まだ発展の途中にあるようです。

また、こうした公的支援は基本的に台湾の個人や法人を対象としており、海外の学校や企業が直接利用できるものではありません。そのため、日本と台湾で教育面の連携を考える場合も、台湾の人材を中心に据えた仕組みが現実的です。たとえば台湾の学生や若手作家が日本で学び、その経験を台湾の業界に持ち帰るような循環が考えられます。

今回もうひとつ気になったのが、作家と出版社の間をつなぐ人材です。

日本のマンガ制作では、編集者が連載を設計し、読者の反応を見ながら作家と作品を作っていきます。台湾では、こうした役割を担う編集人材が十分ではないという話を聞きました。

現地の出版社との会話でも、単純に「作家が足りない」という話ではありませんでした。連載の方向を考え、改稿を調整し、契約に入る前のさまざまな条件を整理できる人材が必要だという話です。

今回聞いた話が台湾全体に当てはまるのか、それとも面談した企業に特有の事情なのかは、まだ判断できません。今後も現地との対話を続けながら確認していきたいと思います。